京都・奈良への旅4:奈良その3「興福寺」(2月4日)
「さて、艱難辛苦を乗り越えて、やって来ました興福寺」
「台詞だけは大袈裟だね」
「こちらは奈良でお馴染み、ボランティア・ガイドさんの案内で……」
「でも、外人さんでしょ」
「わしが解説を全部英語にして伝える」
「大丈夫なんですか」
「なあに……外国語は雰囲気、雰囲気で伝わるものじゃ。
This is Happy Temple.
てなもんだよ」
「何です、それ」
「こちらが興福寺です」
「何か変ですよ」
「写真上の左は五重の塔。英語ではFifteen Tower」
「また変だし」
「通じるかどうかは心の問題なのじゃ」
「いい加減だね」
「右は納経所」
「はい。ここの歴史を説明しますか」
「669年、藤原鎌足が病気になって、その治癒を祈って建てられた。それが奈良に都が移った時に、一緒に移転したのじゃ。ということで……」
「本日はこれぎり」
「いや、おまけの写真をご紹介」
「これはいずれも五重塔ですが」
「左は猿沢池からの様子、右は夜ライトアップされた様子じゃ」
「雰囲気がいいですね」
「建物や風景も、色々な顔を持っているのじゃな」