京都・奈良への旅3:奈良その2「法隆寺」(2月3日)

「さあ、京都・奈良への旅も3ページ目」
「今日は奈良の法隆寺ですね」
「そうじゃ。まずは南大門と五重塔。門は1438年のもの、塔は607年に寺が出来、その直後に作られたもので、日本最古のものじゃ」
「はい」

「左は経蔵、右は金堂金堂は明日香時代の、経蔵は奈良時代で、続く回廊はエンタシスの柱を持っていて飛鳥時代のものじゃ」
「エンタ……ってエンタティメントですか」
「真ん中が太くなっているのじゃ。ギリシャなどの彫刻にある。シルクロードを渡って伝えられたのじゃろうな」
「歴史を感じますねえ」

「上の写真は聖霊院。鏡池の前にあり、この池のほとりに有名な
  柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺
 という子規の句碑がある」
「これは聞いたことがありますよ……写真右ですね」
「明治の人で、俳句とか短歌という言葉を作った人じゃ。テレビの時代劇で、うっかり○兵衛が奈良へ来た時にこの句を口にし、水戸光○公が『子規ですな』と答えたのに唖然としたことがある」
「時代が違いますね」
「因みに、子規がこれを詠んだのは近くの旅館で、夜にその宿で柿を剥いてくれた。そこへ鐘の音が聞こえた。その様子を書いているが、それがいかにも奈良らしい風情だというのじゃ」
「なるほど」

「最後に夢殿。739年に聖徳太子を偲んで作られたもの」
「歴史的に意義のある建物ですね」
「そういうことじゃ」
「あら。右の図は」
「ここで手に入るお土産。もちりん、子規の俳句をイメージしたものじゃ」
「ううん、いいですねえ……で、お味は」
「土産じゃからなあ……わし自身は口にしていない」
「はい、そういうものかも知れませんな」

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