10月2日 京都を行く:その1

「さて、2日は京都へ」
「一気に行きますか」
「京都駅から約3キロ、市立博物館へ」
「歩きましたか」
「実はこの間に色々あって……」
「何か」
「お東さん」
東本願寺ですね」
「これは、わしの先祖様が修復のお金を出した寺」
「へえ」
「それで、先祖代々伝わっていた家屋敷を全部売って、わしが生まれた時はアパート暮らしだったという逸話も残っている」
「……先祖から、後先を考えない一族だったんですね」
「血筋というのかなあ」
「笑い事じゃないですよ」
「これはそういう訳で、写真を撮るのも遠慮して、ご挨拶のみ。さて、本日最初の写真、右上の写真が六角堂
「それで左が、今日のメイン、市立博物館ですか」
「ここでこの日から『源氏物語展』が始まった」
「はい」
「江戸時代の『源氏』を中心とする、素晴らしい展示じゃ。200点が集まっている、素晴らしいものだぞ」
「はい、お近くの方はぜひ」
「わしは『1番』の入場券をいただいた。まあ、これを詳しく説明すればそれだけで2,3日掛かるから……」
「はい、誰も読みたくはないでしょうね」
「この展覧会、大急ぎで走るように回っても1時間は掛かる。とにかく、江戸時代の品物、落語に通じるものもあるし……お勧めの展覧会じゃよ」
「京都周辺にお住まいの方はぜひ」
「ここから東へ歩くと、小さなギャラリーが5つも6つも……」
「へえ」
「まあ、それを見物しながら歩くと距離は全く気にならない……といってもわずか700m」
「写真右ですか」
「これが本能寺。織田信長の最後の場所」
「明智光秀に襲われた場所ですか」
「この間のギャラリー、それに、この通りに『源氏物語』の髭黒大将が住んでいた」
「屋敷の跡でも残っているんですか」
「有るわけがない。架空の人物じゃ。従って、その場所と思われる写真を撮ったが、ここでは省略」
「まあ、公開するまでもないですね」
「実は博物館は、女三宮の屋敷があったと思われる場所。源氏物語で二条院とか何とか呼ばれる人物の屋敷など、全てこの辺りと推察される」
「へえ」
「これから御池通を二条城まで戻るが、そこにも桐壺の屋敷、右大臣邸、左大臣邸などが……」
「色々あるんですね」
「そりゃあ、京都の宮中を中心とした物語じゃからな……ただ、すべて推察なので、写真は省略」
「はいはい」
「さて、こうして約2キロを西へ進んで、着いたのが神泉苑
「これが左の写真ですか」
「その間に昼食。以前休日に来たら開店と同時に売り切れと言われた、九条ネギと京野菜に京都の唐辛子という、スペシャルラーメン、850円」
「まだあったんですか」
「平日なので、狙って行ったら、実に見事に最後の1つをゲット」
「でも辛そうですね」
「それが、トッピングの辛さと、スープの品の良さが実に見事にマッチしていた。辛いよりも品の良さがまさっている。これがまた京風の細い麺とよく合っていた」
「はい、神泉苑に戻りましょう。右の写真は」
「ここの名物、こけしの恋おみくじ」
「可愛らしいですね」
「何種類かの顔があるのじゃ」
「で、大家さんの結果は」
「わしが恋占いをしてどうする。女は一人でもてあましているのに……」
「はい、そうでした」
「蕪村の句碑もあるぞ」
「はい、次へ行きましょう」
「さて、更に西へ400m。職司町という所にあるのが、パズルショップ『葉樹林(パジュリン)』」
「あれ、昔と違いますね」
「そう、以前は紫野という、大覚寺の近くにあった。ここへ越してから初めて訪れたのじゃ」
「はい」
「これから東へ戻る」
「あら、行ったり来たりですね」
「一つ北の通りへ出て、二条城撮影所跡から二条城へ。約1キロ」
「沢山歩きました」
「ここの模様は、次のページで」

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