2月13日 東京散歩:その7「上野周辺」

さあ、東京散歩もこれで本当に最終回」
国立博物館から上野駅まで歩きます」
「まずは科学博物館
「子供には楽しい所ですね」

「これもお馴染み、実物大のクジラ
「すごいですねえ」
「こうして西洋美術館まで参りました。写真右
「駅前ですね」
「写真はお馴染みのロダン作『カレーの市民』」
「有名ですね」
「市民達の命を助ける代わりに、代表者6人だけが処刑されるということになった。そのドラマは誰でも知っているので省略。この作品は6人が出発する瞬間を描いた。苦悩にゆがむ顔、きりっと決意を固めた顔、名残惜しそうに町を振り返る顔……6つの顔がそれぞれドラマチックに描かれている」
「へえ」
「詩人のリルケがこの作品について書いているのも有名じゃ」
「はい」

写真上、こちらは『地獄の門』」
「これも有名ですね」
ロダン自身が作った型から制作されたのがこれ。本物じゃよ」
「へえ……どこかの自治体が10億円で買ったというニュースがありましたね」
「最後に右の写真、『地獄の門』の中心に据えられている『考える人』」
「どうして別の作品なんでしょう」
「これは作成のために幾つもの試作品を作るのじゃ。これも『地獄の門』のために作った試作品かも知れないなあ……しかし、素晴らしい作品だったために独立したという訳じゃろう」
「はい、素晴らしい作品ばかりです」
「こちらは庭を開放している時は無料でご覧いただけます」
「あれ……今日の展覧会は全部招待されたものでしたね。これもタダですか」
「そうじゃ……お金を使ったのは電車賃と、昼食の千円だけじゃ」
「けちだね」
「ということで、東京散歩は今回を持って読み終わりと致します」

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