1月8日 歌劇「フィガロの結婚」

「今年も三越では二期会のオペラをご紹介いたします」
「例年成田博之さんが企画されていたが、今回はお出でにならなかったな」
「一昨年から三大歌劇をハシゴしましたね……後でご紹介」
「そして、今年は4月にモーツァルトの『フィガロの結婚』が上演される。その試演的催しで、舞台も現代の日本橋に移し、ハイライトになっている……それなのに登場人物の名前は原作のまま……」
「いいじゃないですか……参りましょう」
「写真は伴奏を務める梅田麻衣子さん」
「ではドラマに入りましょう」

「結婚式を明日に控えたフィガロ山下浩司)、部屋に置くベッドのために寸法を測っている」
「うれしそうですね」

「そこへ婚約者のスザンナ嘉目真木子さん!)登場」
「もうルンルンのようですね」
「はい、もちろん今回のお目当てはこの方。一昨年『椿姫』、『蝶々夫人』で主人公を演じ、特に『蝶々夫人』では感動的な舞台を見せた。そして昨年は『カルメン』で清純なミカエラ役」
「お似合いですね。そして今回も可憐な婚約者を演じます」

愛の二重唱
「いいですねえ」
「ベッドを売っている家具売り場を紹介される」
「CM入りですか」

「そこへケルビーノ杣友惠子)が登場。本来は伯爵小姓じゃが、このハイライトではスザンナの親類という設定」
「女性がやるんですねえ」
「若い男じゃが、スザンナの身代わりを務めることになる」
「なるほど」

「入れ替わりに現れたのが伯爵夫人増田のり子)……今日はフィガロスザンナが務める社長夫人という設定」
「現代版にしております」
フィガロスザンナにお祝いの品を届けに来たが、夫の浮気性に悩んでいる」
「困ったものです」

「実はスザンナ、明日結婚するというのに、この社長に口説かれて困っている」
「ひどいですねえ」
「そこでスザンナの名前で明日日本橋でお会いしましょうという手紙を渡し、のこのこやって来た社長の前に夫人が登場するという作戦……手紙の二重唱
「うまく行きますかねえ」

「何も知らない社長鹿又透)……本物の歌劇ではアルマヴィーヴァ伯爵……広告をチェックしながら登場」
「またCMです」
スザンナの手紙を受け取って大喜び」
「しょうがないね」

「その様子を伺うスザンナ
「うまく行ってますね」

スザンナの話にすっかりだまされる社長
「さて、どうなりますやら」
「はい、続きは4月の本演で……」
「あらら」

「最後に4月の公演をご紹介。伯爵役の鹿又さん、ケルビーノ杣友さん、それに医者バルトロ役で池田直樹さん……落語で顔見知りになった二期会の副会長さん……も登場する。これが28日(木)と30日(土)」
「はい」

スザンナ嘉目さん、伯爵夫人増田さん、フィガロ山下さんは29日(祝)と5月1日(日)。上野、東京文化会館の大ホールで、28日の(木)は18:30、他は14:00でございます。演出はもちろん宮本亜門、指揮はデニス・ラッセツ・デイヴィス
「皆様もぜひ」
「いつもは1万5千円ですが、今回は創立60周年の記念公演、1万円きっかりでご覧いただけます」
「最後までCMでございます」

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