土浦を行く:その2・まちかど蔵・とう覚寺

「さあ、大好評を博している土浦を行くシリーズもいよいよ最終回」
「え……まだ二回目ですよ」
「でも、もう伝えることもないから」
「適当だね」
「写真は筆塚髪塚
「どういうれきしがあるんですか」
「さあ……さっぱり分からない」
「何です、それ」
「お城からまちかど蔵へ行くとここを通る。気になる雰囲気は持っているが、説明板も何もないのじゃ」
「聞けばいいのに」
「ううん……あまり詰まらないものだとがっかりするし……」
「しょうがないね」

「まずはまちかど蔵の『野村』。ここは明治25年に作られたレンガ造りの蔵が喫茶店になっている」
「いいですね」
「それから2階には、土門拳が撮影した予科練の写真などが展示されている」
「へえ」
「昨年、爺さんの手記の関係で見せていただいた。爺さんの弟が練習生だったのじゃ。その時最後の練習生の方にお話を伺った。その後、読み進めて、その弟も戦死したというのが最後に分かった。まあ、お礼かたがた伺ったのじゃが、その方、今年亡くなったそうじゃ」
「あら、残念です」

「こちらはお向かいにある、まちかど蔵大徳』。ここが観光協会事務所になっている」
「お土産も売っています」

「これは二つの建物から西へ少し……矢口家住宅。これも土蔵造りで、1849年に建てられたというのじゃ」
「歴史があるんですねえ」
「更に西へ行くと、とう覚寺(とうは草冠に寺。覚も本字)という寺がある。周りを回って、お墓から入ってもいい」
「変な解説」
「この寺は藤沢の極楽寺を1605年にここに移したものという。ここのが常陸三古鐘に数えられているのじゃ」
「ほう」
「高さ134.9センチ、外径73.8センチ、1206年頃に作られたもの。鐘楼は1865年に建てられたもの。明治の頃まで藁葺き屋根だったが、火事で焼けて瓦が乗った。が国の重要文化財、鐘楼が市の文化財に指定されている」
「はい、土浦の名所です」
「この近くにJAがあって、ここへ行って仕事も無事終了」
「ついでに仕事をしている感じだね」
「実はぐるっと回って来たので、出発点になった門から直線距離なら500mしか離れていません。ぐるっと1.2キロの旅でした」
「大した距離じゃありませんね」
「ただし、ここから駅まで1キロ強。きついと思ったら、お城をスタートにバスの利用もどうぞ」
「はい、以上を持ちまして、土浦を行く、読み終わりといたします」

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