名古屋の旅 その10 リトル・ワールド

「さて、サーカスが終わったらもう2時。これから明治村も行こうって予定じゃったが、もういいってんで、このリトル・ワールドで1日を過ごすことに決めた」
「誰が」
「わしが」
「皆さんの意見は」
「そんなものはない」
「きっぱり言うな」
「ともかく、予定に入っていた犬山城と明治村がカットされたというだけのことじゃ」
「だけですか」
「右は入場券」
「3人になっています」
「まとめて1枚になるのじゃ。家内と名古屋市の関係者で3人」
「1人1500円ですね」
「本当は1600円ですので……お間違えなく」
「え……またやったんですか」
「せっかく遠くから来たので端数を負けろと交渉したが、500円負けると3で割れないからと、係の人が200円を取って100円ずつ返してくれた」
「やっぱり図々しくふるまっているね」
「1600円×3で4800円。実際には4500円払って、係の人が200円取ったのだから……あれ、合計4700円じゃ……だれかがどっかでくすねているな」
「訳の分からない計算しないの」

「ともかく、お昼が終わるような時間に到着したのに、飯も食わせずにシベリア・サーカスなんてものを見せるから……」
「あれ、大家さんが見るって言ったんでしょ」
「そんな細かいところは気にするな」
「します」
「ともかく、ここでやっとお昼。その後も変わった物を食べたので、これはまた最終回でご紹介」
「行ったのはたった2日なのに、報告はまだ続くの……」
「さて、ここは世界の33の国や地域の家屋を再現し、4万点の資料を集めたという」
「すでに上に家が出ていますよ」
「左は鹿児島、沖永良部島の高倉、右は沖縄の家。それからこの右が沖縄本当の祭場じゃ」
「まずは日本の家屋なんですね」

「上は左が台湾の建物。右はネイチャー・アメリカンのテント」
「ねいちゃあ・アメリカンて何です」
「昔インディアンと呼ばれていた人たちじゃ」
「昔って」
「インディアンはインド人という意味。コロンブスは死ぬまで新大陸ではなく、インドへ行ったのだと思っていた。西インド諸島などという地名は今でも残っている」
「へえ」
「アメリゴっておっさんが新大陸だと発見して、その名を取ってアメリカ大陸……そうでなければコロンボ大陸だったかもなあ」
「はい」
「ここで家内が転んだので、これが本当のコロンブス」
「また殺されますよ」

「はい、上左の白い建物は」
ペルーの大農園領主の家。続いて右はバリ島の貴族の家」
「個性的な建物ばかりです」

「はい、娘さんたちにバリ島の衣装を着ていただきました」
「また女の子を追っかけてるな」
「各建物で、300円から500円で体験も出来るのでございます」
「はい、これも楽しいですね」
「右は同じインドネシアのトバ・バタックの家というわけで」
「沢山になりますね」
「まだまだ色々あるので、本日はこれぎり」

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