8月1日 倉敷を行く

「大家さん、しばらくぶりだねえ」
「おう、糊屋の婆さん、生きてたかい」
「そりゃあこっちの台詞だよ。入院して危なかったてぇじゃないか」
「おやおや、どっちがくたばり損ないか分からねえな」
「それで、昨日の話だね」
「そうじゃ。昨日は倉敷へ寄って来た。半月ばかり留守にするので、ゴミを出し、洗濯をし、何も残らぬよう片づけて午前中は終わり、昼に津山を出発、倉敷まで約2時間じゃ」
「到着は午後2時」
「少し前に着いて、駅近くの食堂街で昼食」
「食堂街かい」
「昨年は息子と来たので、おごってやってIVスクエアで食事をしたが、駅近くは値段が安い。天丼525円、寿司630円……」
「ケチな大家さんらしくていいね」
「ケチは余計だ。それから表へ出るととてつもない暑さ。思わずアチィと声を出したら、そのはず、ここは阿智という場所じゃ」
「下らない洒落」
「まあそれで美観地区大原美術館、川沿いのお店を冷やかして回る」
「右上の写真では柳がきれいにみえるが、上から撮った左の写真を見ると、何となく色あせて見えないか」
「そう言われりゃ、そうかねえ」
「とにかく暑かった。正式に発表された最高気温が35度、しかし、夜になってホテルに向かうビルの間にあった温度計は、夜10時に35度を表示していた」
「まあ、大変だねえ。それで、お店には面白い物があったかい」
「買ったのは千社札ネクタイピンお酒におつまみの、まあそんなところじゃな」
「まあ見物にはいいからね」
「そうじゃな。ざっと回っても2時間、美術館をじっくり見てもプラス1時間。一番下の写真はおつまみの豆を売っていたお店じゃ」
「何かと思ったら、豆かい」
「色とりどりで面白いじゃろう。大原美術館から橋を渡り、川が曲がる角の辺りを見れば分かるはずじゃ」
「じゃあ、これで終わりかね」
「2時から回ってもう5時じゃな。わしは夜の演奏会があるので、食事をすればちょうどいい時間じゃろう」
「夜は何を食べたんです」
うどんじゃ。茹でるのに10分ほどかかりますって言われたが、演奏は6時開場、6時半開演。時間には余裕があったのでもちろんOK。ずいぶん茹で時間を取るのだなと思ったが、腰がしっかりしていてうまかった。520円」
「安上がりだね」
「さあ、そして演奏会」
「いかがでした」
「これはまた別ページのご報告で」

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