8月19日 RRB散歩「天橋立〜城崎編」:その11「琴引浜」
「天橋立を見物し、お昼もいただいて、城崎へ向かいます」
「で、写真は」
「京丹後七姫。この辺りで歴史に残る七人のお姫様……って、おばさんになってからしか知らない人もいるのじゃが……それを観光の柱にしているのじゃ」
「今回はどうでもいい」
「さあ、またしてもバス移動中はずっと雨……無事琴引浜へ着きました」
「ん……また雨が上がっていますか」「ここは鳴き砂で有名」
「ああ、歩くと音がするんですね」
「雨が降ったので全く音はしなかった」
「残念でした」「こちらは日本では初めて煙草を禁止した浜」
「どうしてです」
「砂が鳴かなくなるのじゃ」
「へえ」
「実験を見せてくれたが、丼一杯の砂に棒を差し込むとキュキュといい音を立てる。それが煙草の灰を1、2粒入れただけで、たちまち音が消えてしまう」
「敏感なんですねえ」「当然浜も人間が歩いて音を立てるうちに鳴かなくなってしまう訳じゃ」
「どうするんです」
「自然の力のすごさ、波がかき回してまた鳴くようになるのじゃ」
「すごいね」「海水浴も出来る。この雨なのに泳いでいる人もいたが、サンオイルはもちろん、人間の汗でも砂は鳴かなくなる」
「へえ……海水浴も禁止したいですねえ」
「大変だったのはタンカーの事故で油が流れて来た時……全国からのボランティアが手作業で油をすくい取る作業を行った」
「手作業ですか……人間の営みも大変ですね」
「自然を守ろうという気持ちは感動に値する」
「はい」
「自然の力と人間の営みに驚嘆したところで……次行こう」
「軽いねえ……」