8月19日 RRB散歩「天橋立〜城崎編」:その6「元伊勢籠神社」

「いよいよ今日のメイン、天橋立に向かおう」
「楽しみです」
「それで、駐車場がないんで、近くの神社にバスを止める」
「え……」
「こちらは元伊勢神社という」
……ですか」
「バスが着くと必ず参詣するから、50人が10円ずつお賽銭を上げても500円か……」
「ケチな大家さん以外は計算しませんよ……って何です」

伊勢神宮はここから移ったのじゃ」
「本当ですか」
「そう感じさせるものはあるな……伝説の神々が降臨したのはこちらじゃろう。天橋立も、天と地をつなぐ架け橋なのじゃ」
「説得力のある地形だということですか」

「正面」
「参詣しましょう」

狛犬。足に刀傷があるのが分かる。昔相当暴れ回ったらしいな」
「すごいですねえ」

「こちらが本社
「さっきの写真とあまり変わりませんが……歴史を感じさせますねえ」

本殿
「屋根が古い雰囲気ですね」

「これが天皇降臨に関わる神々、天照大神春日大社猿田彦を祀っている」
「はい……私ゃよく分かりません」

「こちらは
「……見れば分かりますが……なぜ……」
浦島伝説じゃな。亀は空飛ぶ円盤で、天空に太郎を連れて行った。それでアインシュタインの相対性理論にある時間の誤差によって、太郎が帰って来た時には、地球では遙かに時間が進んでしまっていた……」
「それじゃあSFだよ」
「亀は乙姫様の化身であり、太郎は玉手箱で人間としての生涯を終え、玉手箱に入っていた白い衣で鶴に変身する。これで鶴亀がそろって、神様になる」
「へえ」
「なぜか、今の人は玉手箱を空けて終わってしまい、この結末を忘れている」
「はい……で、天橋立は……」
「ううん、次回になってしまった」
「あらら」

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