８月１９日　ＲＲＢ散歩「天橋立〜城崎編」：その５「伊根の舟屋」

「ＲＲＢ散歩は日本海、天橋立を目指しております」
「散歩じゃないね……ＲＲＢというのは……全部読んでる人には説明は要らないけれど……そんな暇人いないだろうなあ……」
「ま、そういうことで天気を心配しながら、ぼちぼち進めよう」
「晴れ男で、バス内は大雨、外では上がるという、訳の分からない天気になっております」
「ええ、写真は宮津の歌の碑」
「また、どうでもいい話題から入りますね」
「読めると思うが、宮津なんかにゃ二度と行かない、女がきれいで扱いもいいからすぐに縞の財布が空になってしまう……てな意味じゃ」
「はい、分かりますね」

「ということで、バスに乗り込む瞬間は上がったものの、走り出すとまたしても大雨」
「やっぱり、予想通りですか。今日は天橋立ですからねえ……晴れてほしいですねえ」

「最初の目的地は伊根の舟屋。ほら、雨が上がって来たから、そろそろ到着らしいぞ」
「本当に……とんでもない晴れ男ですね」

「こちらでは遊覧船で舟屋を見て回る」
「舟屋って何です」

「こちらは船長さん」
「嘘だよ……舟屋って何です」

「船が出るとカモメがやって来る。好物はかっぱえびせん」
「いやしいね……舟屋って……」

「さあ、舟屋が見えて来たぞ」
「え……あれ、家が海の中に……」
「車のガレージが家についているのと同じように、舟を収納する舟屋が家と接続しているのじゃ」
「なるほど」

「昔は住まいは別にあったらしいが、面倒だからそこに住むようになったそうじゃ」
「大家さんじゃあるまいし」
「それでこうした景色が完成したのじゃな。昔の姿を残す貴重な文化遺産となっている」
「へえ」
「ということで、いよいよ天橋立へ行こう」
「参りましょう」

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