RRB東京散歩(日暮里〜上野):その12「上野駅周辺」
「はい、地図右端の赤丸、下谷神社から670m、上野駅までやって来ました」
「取りあえず前半の目的地です」
「写真は@の上野駅入谷口」
「大変でした……日暮里からここまで常磐線なら1駅、山手線でも2駅です」
「浅草近くまでぐるっと回って来たので、これで5.4km、間もなく3時間になろうとしています」
「大変でした。じゃあ、列車に乗って帰りましょう」
「そうはいかない、これからが本番じゃ」
「ええっ……」「こちらの駅前には色々なオブジェが目を引く」
「はい、東側、歩道橋に上がると面白いです」「こちらも」
「はい、もういいでしょう」「こちらが不忍口」
「一番大きな出口です」「今日のメインは駅周辺の文学碑。地図のBにある」
「またメインだって」
「写真は石川啄木の歌」
ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみの中に
そを聞きにゆく 啄木
「有名な短歌ですね」
「下に汽車の絵があるのもいいが、字は本人ではない。金田一春彦さんの字じゃな」
「こちらが松尾芭蕉の句碑……もったいないことに、笹に埋もれている。まさか刈り取る訳にも行かず、手でガサガサと振り分けてこの程度に」
花の雲鐘は上野か浅草か
「これも有名な句ですね」
「右下に芭蕉の絵もある。文字は加藤楸邨の字じゃな。冬枯れの頃にまた来てみよう」
「はい」
「その他、かねの鳴るまち、東北・上越新幹線開通の碑も並んでいるが、はっきり言えばどうでもいいので……」
「またまたいい加減なことを」
「この通りは食堂があるので、ちょっと一服」
「はい、どうでもいい食事なので写真もありません」
「次回は不忍池へ参ります」
「まだ終わりませんよ」