2月22日 水戸を行く:3「好文亭」
「さあ、またまた水戸偕楽園のご報告でございます」
「すみませんね。一度出掛けると何回か報告は続きますんで……」
「今回は好文亭に入ろう。ここだけは入場料190円が必要」
「はい、参りましょう」「木戸銭を払って入ると、すぐに梅が目に付く。今回はまだ花が咲いていないが、昨年3月末に行った時はまだ咲いていた」
「遅いんですね」「こちらが建物。中はふすま絵などが実に見事で、四季折々の絵を見るだけでも面白い」
「はい、写真も撮って来ましたね」
「はい、ここで残した物以外は全部消えてしまいました」
「残念ですが」「これは北原白秋の歌。
梅の間よ今は眺めてしづかなり
一際にしろき梅の花見ゆ
春早くここに眺むる誰々ぞ
一樹のしろき寒梅をあはれ
とあるな」
「これは読めますね」「こちらはエレベーター」
「ええ……エレベーターがついていたんですか」
「食事を運ぶ手動式の物じゃ」
「あ、なるほど」「最上階から庭を見下ろすことができるが、梅はまだこの程度」
「ちょっと早いですからねえ」「こちらは待合(まちあい)。お茶会などで待つ。あるいは家来が控えたともいう」
「雰囲気を楽しみましょう」「そのそばの木戸」
「これも雰囲気ですね」
「はい。木戸銭を払っても見る価値があります」
「190円なら安いですね」
「そういうこと。次回は梅以外の植物を見て千波湖へ下りよう」
「はい、まだ続きます」