「写真は日比谷公会堂」
「今回の会場ですか。東京しぐさアワードってのは……」
「これは、江戸しぐさに対して、現代の新しいマナーを作ろうという催しなのじゃ」
「いいことですね」
「そうじゃな。一例を挙げれば煙草。テレビで『煙草を吸わない人がいる時に吸う時には、いいですかと許可を求めるのがマナー』なんて偉そうに言っていたタレントがいるが、江戸しぐさでは、吸わない人がいると分かっていたら絶対に吸わない。わしも大学に入るまで、煙草を吸う人が目の前にいるという体験はなかった」
「そうなんですか」
「しかし、最近の煙草は、60歳前後の人の方がマナーは悪いな」
「まあ、時代は代わったということでしょうか」
「そういう調子で、マナーがあると自身を持っている人も、そのレベルはどんどん落ちている。そこで、新しいマナーを考えるということなのじゃ」
「で、中身は」
「まずは宮田陽・昇による表彰式」
「お馴染みの漫才さん。写真左」
「一人一人のネタ……じゃない、考えた東京しぐさに入れるコメントが洒落ていた」
「マナーに一番遠い大家さんがこういう会に参加するのはどうかしていますね」
「休憩後、三遊亭歌奴による落語で『子ほめ』。前座噺をこういう真打が演るのは珍しいが、さすがという内容。人物がしっかりしてくるのはすごいな」
「はい、後は」
「若手大切り。歌奴の司会で、花助など若手の二つ目がずらりと並んで……ネタをやらせずにこれだけ……もったいないなあ。それで東京しぐさのテレビＣＭを紹介しておしまい」
「はい、ご苦労様」
「引き続き歌奴の登場する落語会にハシゴします。根岸界隈も取材しましたが、その内容は別のページで」
「ごちゃごちゃしてますね」
「ということで、このご報告は以上」