8月29日 蜃気楼龍玉真打昇進披露宴:その2「挨拶」

「はい、蜃気楼龍玉の昇進披露宴の第2回でございます」
「さあ、新真打の入場。師匠である五街道雲助に続いて、龍玉の入場です」
「待ってました」

「さあ、この時の音楽は」
「あ、クイズでしたね。何の曲だったんです」
「『ドラゴンボール』じゃ」
「あれ……三味線や鳴り物は関係ないんですか……大家さんはどうして当たったんです」
「名前をごらん、龍玉じゃろう」
「あ、ドラゴンボールだ」

「ということで、まずは師匠の挨拶
「周りにいるのは」
雲助師匠の弟子。桃月亭白酒師匠と隅田川馬石師匠」
馬石師匠は、前の日にお会いしていますね」
「そう。落語会で……色々縁はあるものじゃ」

「あれ、これは」
「神妙な顔の雲助一門に対し、脇でヘラヘラしている柳家喜多八師匠」
「同時進行ですか、おかしな情景だったでしょうね」
「まあ、師匠が、遅刻魔でだらしない部分を話していたからなあ。今日の披露宴も、司会と打合せしたのが開演10分前で、挨拶などヌキでいきなり乾杯に行こうとしたから……そういう話も合わせて……」
「落語家さんの披露宴はとにかくおかしいですね」

「こうして、ようやく鏡開きにたどり着いた」
「やれやれ」

「改めて師匠の挨拶と乾杯。色々と悪くは言っているが、さすがに可愛いのじゃなあ……最後の弟子の晴れ姿にほろっとさせられる場面じゃ」
「涙しましたか」
「誰がするか。一杯やれるのじゃぞ」
「飲むことしか考えていないね」
「さあ、これから本格のパーティとなります」

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