４月６日 上野の桜
「昨日は雨で喘息が出て絶不調」
「大変ですねえ……同情します」
「それで、今日は晴れたものの、夜寝られないので辛い」
「本当に大変ですねえ」
「それで、今日は体長不良でお休みということになった」
「あらら……」
「それで、せっかく晴れたから上野へお散歩に」
「え……遊びに行ったんですか」
「折角のお休みだから」
「……同情するんじゃなかった……」
「で、先週はまだまだだったが、土日あたりに満開となり、今日は散り始めとなった」
「でも、いい感じの写真ですよ」
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「はい、平日にもかかわらずすごい人出」
「本当ですね。青いシートも見えますよ」
「場所取りがすごい。前の日から取っておいたのじゃろうな」
「こちらも大変ですね」
「右は桜のトンネル。先週の写真と同じ道じゃから、よく分かるじゃろう」
「はい、比べて下さい」
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「さあ、今度は不忍池。左は弁天様」
「って、見えません」
「への道……桜と紅白の幕、出店が大変な数じゃ」
「すごいですね」
「で、中央、水かが出ている杭に止まっている白い鳥がアクセントとなっている」
「……写真が小さいから見えませんよ」
「右は対岸の桜」
「本当に満開になりました」
「右端の青い屋根が弁天様じゃ」
「いいですねえ」
「さて、最後におまけの写真……では失礼だが……」
「あ、のこぎり音楽だ」
「そう。ソーヤー谷村さん。『ゲゲゲの鬼太郎』でお馴染み」
「先に種明かしをしておくと、これから上野広小路亭へ入る」
「やっぱり寄席ですか」
「今日はのこぎり音楽の大家、都家歌六師匠が出るはずだった」
「だった……ですか」
「そう。代演となった。その報告は後をお楽しみに」
「……宣伝だな」
「まあ、それで、代わりに聞けたので、良かった良かったということで……本日はこれぎり」
