4月1日 つくばを行く

「今日はつくば人間ドッグ
「恒例行事ですね」
「今年は去年より良くなった」
「そうですか」
「大きな9項目のうちAが2つしかなかったのに、今年は3つ」
「すごいじゃないですか」
「それなのに総合成績はBからCに落ちたのはなぜじゃろう」
「そうなんですか……原因は分からないんですか」
「おそらくじゃが……2つしかなかったCの数が4つに増えて……」
「それだよ」
「お前は医者じゃないのにどうして分かる」
「誰だって分かります。9つのうち4つがCだったら、全体でもCでしょうが」
「ううん……よく分からないが説得されてしまう」
「しょうがないね」

「まあ、そういうことで、本日はこれぎり」
「写真が出た途端に切るな」
「あ、なるほど……」
「人間ドッグと全然関係のない写真ですね」
「これはつくば松見公園。右上にあった最初の写真が流れで、その上の並木が次の写真」

「もう次の写真ですか」
「はい、中央の四角いのが市の美術館。右の丸いのがつくばエキスポセンター
「懐かしいですね」
「そうじゃな。今年が25周年になる」
「そんなになりますか」

「その時の話題ベストスリーは、10万分の1の日本地図。地球の丸みも、山などの凹凸も再現されていた。富士山が3.7センチしかないのじゃ」
「へえ」
「これを見ると、地球は完璧な球だという中谷宇吉郎説に納得が行く」
「あれ、地球って完璧な球なんですか」
「それはまたいずれ」
「で、2つ目は」
「この写真。6トンだったか、大変な重さの石なのじゃが、指で動くのじゃ」
「すごいですね……3つ目は」
「……今思いつかない」
「何だよ、そりゃあ」

「こちらは当時のアイドル、星丸君」
「なつかしいねえ」

「こちらは県立美術館
「何をやってました」
「いやあ……毎年春休みは入れ替えで……」
「あら、お休みですか」
「まあ、そういう訳でつくばの散策はおしまい」
「……1枚の写真に対して、どんどん報告が短くなるのがいかにも手抜きですね」
「わしは元々無口なので」
「どこがじゃ」

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