3月30日 水戸を行く:その4「桜田門外ノ変」

「さて、千波湖のほとりで映画『桜田門外ノ変』が撮影された」
「へえ」
「そのセットが4月から公開されるが、その前に入れてもらった」
「図々しいね」
「写真は桜田門
「雪ですね」
「70トンの寒水石で作られた人口雪じゃ。汚さないように靴にビニール袋をかぶせて入る」
「すごいですねえ」

「これはおまけの写真」
「すぐその気になりますからねえ」

「100mにわたって江戸の大名屋敷が再現されている」
「こちらは」
井伊家の屋敷。井伊大老が60人の供侍を従えて出仕する場面が撮影された」
「赤い門ですね」
「東京で赤門というのは、今の東京大学。落語でお馴染み、赤井御門守(あかいごもんのかみ)のお屋敷跡じゃ」
「え、本当ですか」
「本当じゃ!(実は加賀百万石、前田家の門です)」

「こちらは浅野家の屋敷」
「え……浅野って、忠臣蔵でつぶれてますよ。これ、幕末でしょ」
「あの忠臣蔵は分家。こちらが本家で、安土桃山時代の浅野長政の次男がここに入った。二代目は家康の娘が産んだ子なので松平を名乗ることが許されたのじゃ」
「へえ」
「襲撃する側がここで待ち受けるシーンなどが撮影された」
「はい、次へ参りましょう」

「他に松平家の屋敷もあるが、省略」
「はい、どんどん手抜きになります」
「最後に松の廊下
「江戸城内ですか」
「ここで記者会見が行われた」
「はい」
「まあ、こんなところかな」
「でしょう」
「水戸の散策はまだ続きます」
「あら……もういいって声が聞こえますよ」
「はい、明日をお楽しみに」

5:千波湖の鳥たちへ進む    表紙へ戻る    3:千波湖へ戻る

inserted by FC2 system