1月1日 初日の出

「さあ、今年も初日の出を見ようと早起き」
「で、ですか」
「ちょうど満月で、3時に起きれば月食も見られたのじゃが」
「年越しの前後は飲み続けで起きられなかった」
「え……なぜ知っている」
「大家さんを知っている人間なら、誰でも分かると思いますよ」
「そうじゃな。大晦日はサッカー応援があったので、家に帰ったのは6時。ひとっ風呂浴びて飲み始め、1時まで……」
「7時間だよ。紅白見ながらですか」
「あんなもの、35年前に卒業している。だいたい、民法が自局の番組より時間を掛けて紅白を宣伝する……民法もバカだと証明されているから、あまり見たくはないのじゃが……」
「説明が長いね」
「息子どもが来ていて、『ガキの使い』を見ていたな」
「バカだと言われそうな番組ですよ」
「もう少しちゃんとした番組を作ってくれないかなあ……30日、仕事が終わって速く帰れたので、数ヶ月ぶりに夜のテレビを見たが……前のお正月の特番の再放送ばっかり……」
「はい、今日はお正月の報告、愚痴はやめましょう」
「それで1日は朝から落語番組ばかり」
「おめでとうございます」
「写真左は元日の朝、残っていたでございます」
「はい、今年も初日の出を見に行きましたね」
「行きましたよ」
「で、写真は……」


「まずは左、多摩川の朝靄
「川から湯気が上がっているんですか」
「水温の方が高いということじゃよ」
「すごい」
「そして、右が今年の初日の出。6時56分でございました」
「今年もきれいな日の出ですね」
「そう、何年連続かな。今年もいい年になるじゃろう」
「大家さんはのんきだから、いつでもいいでしょう」
「はい、おめでとうございます」

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