9月27日 ろべえ・夏丸・仙花 勉強会

神保町から上野まで歩いたんですね」
上野と言っても御徒町に近い。まっすぐ行けば2キロくらいかな」
「まっすぐ行かなかった」
神保町といえば古書店。それから秋葉原御徒町のちょうど間くらいにパズルショップtoritoがあるから、こちらも……」
「いそがしいですねえ」
「田舎者じゃから、一度都会へ出ると色々やらないと損になって……」
「けちだね……すると実際にはもっと歩いた」
「3キロ以上になるかも……買い物を含めて1時間半」
「買った物の報告は……」
「それはまたいずれ……ということで、本日はこれぎり」
「また……大家さん、勉強会の報告でしょう」
「あ、そうか、忘れちゃった」
「しょうがないね」
「まずは桂夏丸君で『樟脳玉』。これも最近珍しい噺。笑いの多い噺よりこういう人情味のある噺に味が出てきたな」
「例によって鏡味仙花ちゃんが遅れているらしく、マクラを伸ばしたが、結局現れず、仕方がないので柳家ろべえ君が登場して、バレ小噺を2、3。これはまだまだと感じたな」
「何が行けないんです」
「メリハリじゃ。やはりこれが落ちだというのでポイントをしっかり示さないと……まあ、いいんだけど」
「で、仙花ちゃんは」
「来たぞ。6時半まで浅草で勤め、ここへ飛んで来て、7時半の鈴本へ……」
「あら……暇がないですね」
「そう。着替えもせずに近況報告……さっさといなくなった」
「はい、ここでお仲入り」
「食いつきは夏丸君の2席目で『青菜』」
「あれ……これは……」
「これは今月ネタ出しをして3回目」
「3回とも聞いたってことですか」
 「まあ、多分これが今年は本当に最後。しかし、若い者は1回ごとに良くなる。未熟なのかも知れないが、若手を聞く楽しさでもある」
「さあ、トリはろべえ君ですね」
「今日はお得意の『夕涼み』。上方の『遊山船』を移植したものだが、さすがに東京落語では無駄をはぶいて粋な雰囲気も出している」
「はい、作品の講評になってしまいました」
「という訳で、いよいよ来月は50回記念。右の図はそのちらし」
「さあ、いよいよですね」
「また第2部に余計なものが……」
「大家さん、泣かないの」
「この日、お昼には夏丸君のお父さんが日本橋高島屋で作品を展示されるので、ぜひハシゴしましょう」
「はい、本日はこれぎり」

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