8月17日 福島への旅:その4 夕食

「さあ、待ちに待った夕食」
「食べてばっかりじゃないですか」
「こちらは行きつけのお店……前夜、初日は会津の牛やら豚やら、お肉がメインで、最後のステーキ丼が素晴らしかった」
「ステーキが乗っているんですか」
「肉と野菜を自分で焼くのじゃ。それが焼き肉でなく、ちゃんとステーキになっているし……生でもいけるようないい肉」
「はい、昨日の話はいいから、今日のを紹介して下さい」
「コースは同じで、出る物が毎日代わるのでございます」
「参りましょう」
「写真右奥にある赤いグラス」
「裕次郎だね……これは」
食前酒会津ワイン。梅で造られていて、梅酒とワインを合わせたような味わい。左の蓋をしてあるのは『鰻ざく』。全部朝顔なのがいいじゃろう」
「ああ、写真でも3つの朝顔が」
先附から紹介しよう。右は帆立のバター醤油。品のある味わい」
「品とは関係のない大家さんの報告です」

「さて、左の写真から……鰻ざくを開いて、奥にはあわびと茄子の素麺……あわびと茄子を素麺風に細長く切ってある。これは鮑の歯ごたえがもう一つかな」
「右の写真は」
「これもまだ先附鰻ざくが分かるようにしてみた」
「中に玉子焼きがはさんであるんですね」
「そう。それから右に来たのは見れば分かるが、たらば蟹のかた酢

「さあ、左の写真、お椀として会津の郷土料理『こづゆ』。こちらは具沢山のお汁が多いな」
「でもおいしそう」
「地元の野菜を何でも入れちゃうというのが土地ならではなのかも知れないな」
「奥のはお刺身ですね」
「お造り。その日の一番いいものをというので、メニューにも『旬のものを』としか書かれていない。前日はマグロ、イカ、帆立じゃった。今日はマグロにキングサーモン、鯛」
「器がすごい」
「氷を敷き詰めて、下にライトも入っていて色が変わるのじゃ……気を遣っているのじゃなあ」
「はい、右の写真は」
「これも毎年恒例。煮物として伊勢海老の具足煮。食べ応えがある一品」

「続いて焼物ですね」
「写真左。きんき塩焼きと茄子田楽。茄子田楽、味噌の味が絶品」
「右はお粥ですか」
御飯はコラーゲンたっぷり、すっぽんの雑炊と香の物。ここまでくると食べきれないと思うが、雑炊になっていると意外に入ってしまうものじゃな」
「はい」
「右の写真が水菓子。デザートで果物の桃と梨」
「左のはアイスクリームですか」
「さあ……よく分からない。プリンとババロアの中間のような……カスタードのものに軽くクリームとジャムのようなものを添えてある」
「いやあ、沢山出ますね」
「これで一つ一つが多いと食傷してしまうが、一杯やりながら食べていくといい量かな。日本酒(冷酒)は種類を代えるとその都度グラスを代えてくれるので、その変化も楽しみじゃ」
「飲んでばかりだね」
「ともかく食も堪能したということで、一日が終わります」

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