6月13日 だまし絵展

「さて、この日から始まったばかりの渋谷Bunkamuraで開催されている『だまし絵展』でございます」
「右はポスターですか、これは有名な絵ですね」
ルドルフ2世の肖像じゃが、全て野菜や花で描かれている。今回初来日」
「こういう作品ですか」
「会場に入ると、まず立体的に見える絵……これは渋谷にもからくりミュージアムがあった(2006年閉館)し、トリックアートミュージアムとか、東京だけでも3つ4つ、那須にも3つほどの施設がある」
「これらの施設もお勧めですね」
「まあ、そういう所にある物と同じように感じられるが、今回の展覧会は普通の芸術として描かれたもの。進むと、だんだん違和感の出る作品になっていく」
「違和感とは」
「現実ではない世界に引き込まれるのじゃ。窓が開いて、ガラス越しの世界と開いた世界が調和していなかったりする」
「不思議な世界ですね」
「日本の作品も多数。それから、ルドルフ2世のような、これも有名な国芳の『みかけはこはいが……』も展示されている。左の図……やはり本物を見る価値が一番じゃな」
「はい」
「さて、最後にはこれもお馴染みのエッシャーの作品まで……そのような世界が次々に展開するから、全部じっくり味わおうとすると疲れるな」
「大変ですね」
「日本人は欲張りで、何から何まで全部見ようとする。この日はこのテーマって決めて何度か行くのが一番いいな」
「ずっとやっているんですか」
「8月16日まで開催。途中で一部代わる(入れ替えが3回あります)から、ぜひ何度かお出掛け下さい」
「混んでいますか」
「わしが行ったのは昼直後、すんなり入れる。3時近くには100人ほど並んだそうじゃ」
「はい、それだけ価値のあるものだということですね」
「そういうこと。さあ、次へ行こう」
「まだあるんですか」
「田舎者じゃから、一度東京へ出ると、幾つものイベントを用意するのじゃ」
「はい、次へ参りましょう」

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