6月13日 歌舞伎「華果西遊記」

「さて、先月半ばからの演劇強化月間、無事に全てのイベントを終了しました」
「インフルエンザなどで大変でした」
「とりあえず演劇に関しては影響が出ずにほっとしております」
「良かった良かった」
「それでは、以上を持ちまして、ご報告と変えさせていただきます」
「また……大家さん、中身の報告が全くありませんよ」
「そうだった。また忘れちゃって……」
「しょうがないね」
「2つほど、狭い世界のイベントだったので紹介しませんでしたが、1月の間に見たのが6つ。そして、演劇のラストを飾るのは、日本の伝統芸能である歌舞伎でございます」
「それで、『西遊記』ってことですか……何です最初にある『華果』って……」
「これは『かか』と読む。孫悟空の生まれた花果山と、演出の市川猿之助の俳号の洒落になっている」
「へえ」
「この期間、国立劇場では歌舞伎教室といって、この日も7、8つの学校が来ていた」
「そんなに入るんですか」
「いや、11時からのと、14時半からのと2回公演なのじゃ。金曜夜には社会人のためのというのもやっている。24日までですので、皆様もぜひ……」
「宣伝ですか」
「さて、笑三郎春猿が歌舞伎について解説するのが30分ばかし……そこで休憩が入って、本番。孫悟空の右近がいい動きをしている。なるほど猿だなという見栄、手品あり、縄跳びあり、見ていて楽しい舞台じゃ」
「で、物語は」
「先ほどの笑三郎春猿が、女形としてその国の女王と妹として登場、これが化物の正体を現す……化粧の変化や早変わりなど、歌舞伎ならではという部分も生かして、とにかく面白い」
「そうですか」
「まあ、歌舞伎教室ということで、分かりやすく見応えのあるものを用意したということじゃな」
「はい、お勧めの舞台ですね」
「ということで、この裏へ回ると国立演芸場があり、この日は桃太郎師匠がトリを勤めております。こちらもぜひ。11時からの歌舞伎が13時にぎりぎり終わります。演芸場は13時からですので、すぐに飛び込めば、前座の途中からご覧いただけます」
「行きましたか」
「わしは別の計画があるので……関係者にご挨拶のみ。実はこの日は貸切になっていたのじゃ」
「さあ、これから渋谷へ回ります」

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