4月12日 ろべえ・夏丸・仙花 勉強会

「さて、今夜は三人の勉強会
「何だか久しぶりですね」
「一昨年関東に戻って、4月から12月までの9回のうち8回に参加」
「すごい」
「ところが、昨年はちょうど仕事と重なることが多く、12回のうち参加出来たのがたった5回になってしまった」
「あらら」
「そして、今年も。1月会社のイベント、2月仕事が終わったのが開演時間、3月出張……4月は行けると思ったら、その日大風が吹いて喘息で寝込んでいた」
「すれ違いの運命ですかねえ」
「それで、ようやく、今日参加出来たのじゃ」
「おめでとうございます」
「さて、ハナは桂夏丸君の『洗濯物』、新作じゃ。人物を特に演じる必要もない噺じゃが、団地の雰囲気というか、よく表現されているのを感じた」
「続いて柳家ろべえ君ですね」
「代演を頼まれ、上野鈴本で30分前に演じて来たという。出し物は『長短』。おかしいのは、本人は気が長いと言っていること……演じているのを聞くと短い方だと思うのじゃが。気の長い男も、早口で、江戸ッ子だな」
「気の長い人はゆっくり喋るのが常識ですね」
「そう。それが気の長短ではなく、ちょっと足りない人間に見えることが多いのも問題。ろべえ君は気の長い江戸ッ子というのをよく表している。もう少しゆっくりでいいと思うが、悪くない」
「はい」
「まあ、そんな調子だから時間が余って、『小言念仏』の前半を演じた」
「これ、以前にこの会で挑戦していましたね」
「そう。その時はひどかったな……念仏でも、他の時でも叩く調子が同じでなければならない。それがバラバラだった」
「今日は」
「十分とは言わないが、いいテンポになっている。前回の課題はクリアしているぞ」
「はい、仲入り後は夏丸君の2席目」
「『鹿政談』じゃ。昨年から今年に掛けての成長ぶりは目を見張るものがあるな。こうした聞かせる噺が身に合って来たのがすごい。来月、らくごカフェで2度目の独演会があるが、これも楽しみじゃな」
「はい、トリは鏡味仙花
「こちらも、ろべえ君の後に鈴本に出ていた。こちらが開演した頃に終わったということじゃ」
「大変ですねえ」
「今夜はを披露。まだまだじゃ。音程の練習法を伝授しておいたので、次回に期待」
「はい、若手の成長が楽しみな会でございます」
「ところで、この会も、10月には第50回を迎える」
「え……この若手達で50回て、すごいですね」
「わしが岡山に行った時から始まっているから、通算15回しか参加していない」
「それで、10月には」
「大々的なイベントにしようと張り切っている。わしも応援するので、皆さんも、10月18日の日曜日はスケジュールを空けておくように。会場はお江戸両国亭になる」
「はい、皆さんもぜひ」
「ということで、落語イベントのご報告を終わります」

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