9月6日 芸協落語会

「さて、今夜はそういう訳で、芸協の特別公演。やっと仕事を終えて飛んで行ったが……」
「駄目ですか」
「遅刻じゃった。前座はもちろん、ちゃんの高座も見逃した」
「今日のお目当ては」
神田蘭ちゃんじゃ」
「何をしに行ったんだかね」
「7月に二ツ目に昇進したばかり。ご覧になりたい方は、14日の本牧亭、18日の広小路亭、26日の広小路亭、29日の日本橋亭。本牧亭のみ13時、他は12時から」
「CMだけで終わりですか……しかも、このページを見たってもう間に合わないし……」
「まあ、仕方がないので、その先の人をチェックしよう」
「次の出演者は……瀧川鯉太
「これも顔見知り。『転失気』を演じたそうじゃ」
「あれ……ここまで間に合わなかった」
「そういうこと」
「次は一矢
「お馴染みの相撲漫談じゃが、やはり大麻事件などの不祥事が話題になってしまうのはさびしいな」
三遊亭遊馬
「『禁酒番屋』だった。実に緻密な芸を堪能した。店の人達の人間関係まで描かれ、侍が酔って行くのが、普通は0からの2段階。それが飲み進めるうちに変化を生じる。実に面白かった」
三遊亭左圓馬
「こちらもお土産を持参せねばならぬ師匠じゃ。今日はオリンピックから野球などの漫談
鏡味八千代・初音
「初めて見た太神楽。片方のしゃべり方が頼りなくて、芸に不安を感じさせる……ハラハラさせようとする演出かな。五階茶碗はちょっと不安定。バチさばきもせっかく二人でやるのだが、堪能したとは言えない。最後は二人で傘の曲芸……まだまだ磨かれる余地があるな」
「色物さんについてコメントが長いのは珍しい」
「仲トリの三遊亭圓輔は『野ざらし』。軽くなりすぎず、暗くならず……さすがという一席じゃな」
「食いつきは」
三遊亭遊之介の『粗忽の釘』。これは瀧川鯉昇師匠から教わったのかな」
「分かりますか」
「まあ、一寸した部分に鯉昇師匠の陰がちらっと……しかし、概ね遊之介調になっている。この人も面白いぞ」
「若くていいですね」
「そう。まだこれから、成長が楽しみじゃな」
三笑亭夢丸
「お世話になっています。恒例の独演会は10月12日の日曜日、国立演芸場だそうでございます」
「またCMですか」
「出し物はお得意の『辰巳の辻占』、いいドラマになっていた。落語とはいえ不自然な展開があるのじゃが、そこも押さえて説得力のある噺になっていた」
三遊亭笑遊
「『壺算』だった。冒頭から愛想のない雰囲気がだんだんなじんでいくのは面白いな。3年前はどうもいただけなかったが、最近はおかしくてしょうがない。お勧めの演者になっているな」
「はい。松乃家扇鶴
三味線漫談。いつもと同じ……どうもわしはこの人の歌は……直接フラれて応対したためか、ファンだと思われてしまった……本当は嫌いなのに」
「その割に、最近はあまりけなしていませんよ」
「慣れて来たのかな……」
「トリは」
三遊亭遊吉……今日は三遊亭中心の若手が集まった会なのじゃ。出し物は『化物使い』。とにかく最初から最後までポンポンとテンポよく、気持ちよく進む。用を言いつける場面がこのテンポで行くのじゃから、あきれながらも笑えてしまう。素晴らしい芸じゃった」
「はい、そういうことで、帰宅したのが夜中になったため、翌朝の書き込みをそのまま紹介しております」

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