8月16日 福島を行く(1日目)

「さて、夏の福島へ」
「吉例になっていますね」
「この日はふと思いついて福島市へ」
「そんな思いつきで行きますか」
「仕事があるので、退勤後……従って、見学地は2つのみ」
「一つ目は」
「写真右。信夫の里
「ええと……百人一首にありますかねえ」
「そうじゃ。『みちのくのしのぶ文字摺り』というのがこれ。わしは和歌よりも俳句でな……芭蕉の行った所を見たいということで、ふと行ってみたのじゃ」
「ふと行く所じゃありませんね」
芭蕉さんは、ここで『早苗取る手元や昔しのぶ摺り』の句を残している」
「はい。『奥の細道』ですね」
「この句碑は今回は省略」
「あら、残念ですね」
「下が芭蕉像と、
信夫文字摺石

「二つ目の目的地は、福島駅の反対側、聖アンナ・ガーデン
「これも聞いたことがあります」
「写真の教会を中心に、色々なお店が並んでいる」
「大家さんは何を」
「おやつ変わりにピザを食べ、地ビールを飲んで……」
「やっぱりビールですか」
「ところが、ここで夕立のような雨にみまわれた」
「あら……普段の行いが悪いから……」
「ううん……一理ある」
「認めるんですか」
「仕方がないので、見物もそこそこに……」
「あら、移動ですか」
「宿泊予定の猪苗代まで山の中を走ったが、ナビにないいい道路が出来ていて……雨でなければ景色も良かったじゃろう」
「写真は当然なし、ですね」
「こうして猪苗代に到着。夕食は料亭に予約しておいた」
「……その料理を出すつもりですか」
「今回は完全紹介!」
「どうでもいいことを……」

写真左
 先附:(写真手前左から)湯葉豆腐生雲丹、涼風ところてん添え。
 前菜:(写真奥左から)ジュンサイもずく、三色大豆酢ゼリー、相馬産青海苔、帆立ムース、ミニトマト、鰻棒寿し、びわ玉子、鶏肝寄せ。

写真右
 温物:海老玄米上げに茄子と胡瓜、ゴーヤ、旨出し汁、生姜。なかなか上品でいいな。

写真左
 お造り:涼風イルミネーション仕立て、旬のものを……ということで、氷の中にライトが入っていて、赤青緑黄色に変わる。いやらしくない軽い色じゃ。刺身は名前の通り、旬の物ばかりで、うまかったぞ。

写真右
 煮物:季節の煮合わせ。フカヒレ豆腐、鱧揚げびたし、茄子、冬瓜、丸十、いんげん。オーソドックスな煮物じゃな。

写真左
 焼き物:会津地鶏と和歌山産鮎天然塩焼、じゃが芋と玉葱のチーズ焼き、柚子こしょう、たて酢、酢取茗荷。そろそろお腹が苦しくなって来たぞ……

写真右
 食事:福島県産えごま豚のセイロ蒸し、小豆御飯、香の物、みそ汁。しじみのおみそ汁、なかなか……家内はギブアップ……もったいないが、わしも家内の分まで食べる力はない。

写真左
 水菓子:葛ヨーグルトとフルーツいろいろメロンソース。

「うう、苦しいといいながら、全部食べてしまうのでありました……」
「はい、これで料理フルコース……高そうですね……」
「定価は4千円のコースじゃが、まあ、顔で……落語関係のお店で……」
「また……値切ったんですね」
「2割引。ビールと日本酒4種は当然おごってもらった」
「またせこいね……4種類も飲んだんですか」
「まあ、一つ1合じゃから……家内と一緒で……」
「奥さん、どのくらい飲んだんです」
「ううん……4分の1かな」
「飲み過ぎだね」
「はい、こうして1日目は無事終了いたしました。最後におまけ、ホテルの庭のイルミネーションでございます」

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