Musique pour l'eau Concert a Francaise(第1部)

「フランスの前の『a』は上に『’』をつけておくれ」
「パソコンがフランス語対応になっていないんですね」
「さて、21日から五日間に渡ってフランス各地で、水に関するイベントを開催する」
「英語ではMusic for Water Concert……コンサートだけは同じですね」
「そう言うわけで、日本から和楽器を演奏する人達がツアーで押し掛けて一席申し上げようという……」
「寄席だか音楽だか分からない台詞ですよ」
「かくて、毎日一回のコンサートをやって、七日目には日本に帰っているというハードスケジュール」
「観光の暇もありませんね」
「まず、メンバーを紹介。笙の石川高。写真右上」
「わー、パチパチ」
「すぐこの下にあるのが、CDのジャケット」
「さっそく収拾していますね」

「続いては尺八の小濱明人。実はこの方がリーダー的にメンバーを選び、編曲なども手がけている」
「写真左下ですか」
「和太鼓の金刺敬大。人気グループ『は・や・と』の長男じゃ」
「和太鼓をやっている三人兄弟ですね」
「そして、わしが応援しているのが、心花〜kokohana〜の二人」
「25絃箏のユニットです」
「では、以上でご報告を終了……」
「待ってください、メンバー紹介だけじゃ読む人も不満でしょう」
「そうかなあ」
「そうですよ」
「では演奏曲目を紹介しよう」
「お願いします」
「最初に『』。雅楽を小濱さんがアレンジしたもの。全員でも合奏じゃ」
「珍しい曲ですねえ」
「これですごいと感じたのは心花の二人、全部暗譜で演奏している。ただでさえ複雑な展開をする曲であり、途中での調弦もあり……とにかく驚きから始まったな」
「続いて『』」
「尺八、箏、太鼓の取り合わせ。尺八と箏の掛け合いはありそうじゃが、太鼓が入るだけで世界が出来てしまうな。実に力強い。女性ファンが多いのに納得」
「はい、三曲目は『』」
「宮城道雄の作曲で、尺八と箏のための曲、みぎわさんが一人で、それも十三絃のみで……つまり普通の箏として演奏した。『春の海』を思わせるようなやりとりもあったが、はるかに技巧的で面白い。川の流れを感じさせる作品じゃな」
「次は『兆し』」
「笙のソロ。即興演奏をしていく中でまとまった曲という紹介じゃった。単音から次第に音を重ねて行き、独特の世界を作り上げて行くのがすばらしい」
「第1部の最後は『まつり囃子』」
「尺八と和太鼓で、最後に心花の二人もパーカッションで加わった」
「珍しいですね」
「これで第1部は終了。第2部はまた次のページで」
「あら、続くんだ」
「右は小濱さんのCDジャケット。下はいただいたサイン」
はい、第2部へ続く」

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