4月10日 柳家ろべえ勉強会(東海道ひとり旅)

「さて、出張があって、朝から会議というか、説明会のようなものの連続」
「会社の会議なら色々発言もありますが、出張の場合は聞いているだけということも多いですね」
「そう、実はそういう会議が5時間もあって、ゲンナリしたというのが正直な感想じゃ」
「はい、それで」
「せっかく東京への出張だったので、帰りには落語会へ」
「はい」
柳家ろべえ君の独演会。残念ながら時間は間に合わず、後半のみ」
「出し物は」
「『粗忽の釘』、わしが会員になっている落語芸術協会では、瀧川鯉昇師匠がすごい。最初から最後まで大爆笑のネタじゃ」
ろべえ君はいかがでした」
「まあ、鯉昇師匠と並べては可哀想じゃ。ろべえ君のは、落ち着こうとして無理に落ち着く主人公が面白い」
「みんなそうじゃないんですか」
「いやいや、鯉昇師匠は、落ち着かなきゃといいながら、少しも落ち着いて居ないように見えるのがすごい」
ろべえ君のは落ち着くんですか」
「それでいて肝心の部分が抜けているのだから、じわじわとこみ上げてくるおかしみがある」
「なるほど」
「最初の引越出発から演っているのは枝雀以来聞いた記憶がないから、これも貴重じゃな」
「と、いうことで」
「はい、上々の出来ではないかな。まだ磨かれると思う。それを楽しみにしよう」
「はい、勉強会ですから、課題が残って当たり前ということですね」

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