4月29日 ひだまり寄席

「さて、いよいよ取手で寄席が開催された」
「はい」
「その名も『ひだまり寄席』」
「いつ決まったんですか……そのタイトル」
「今日行ったらそうなっていた」
「いい加減だね」
「チケットにはそうなっていたな……先日のこのブログで紹介いたしましたが、問い合わせいただいた皆様、全員に招待券をお送りしました」
「あら……それなら私も……」
「もう遅い」
「それで、いかがでした」
「ハナは雷門花助
「洒落だね」
「松戸の住人じゃ。出し物は『転失気』、最初の花屋などの場面を省略したのは寂しいな……やはりあそこで『転失気』って何だろうって悩ませてくれないと……」
「もう一つですか」
「いや、この噺は『転失気』の正体が分かってから客席の雰囲気が変わるから……上々じゃろう」
「続いては桂花丸
「出身は岩手じゃが、地元の星じゃ……出し物は『皿屋敷』。現代的に演出するのはこの人らしいが、ちょっとくどい感じを受ける。興行師が乗り込んでから、初めての催しでないと、客が逃げるのにとまどわない」
「……落ちの場面ですか……」
「そう……しかし、お菊さんの変貌は、すっかりタレント化していて、とても初めてとは見えない……どうもその矛盾がひっかかって……」
「楽しければいいんじゃないですか」
「難しいところじゃな。それで、まだ開演45分なのにお仲入り……独演会などなら分かるが、同じ人は出ないのだから……要らないんじゃないかな」
「まあ、年寄りが多いから、トイレタイムってことで……」
「そう、年寄りを見ていると……取手はドサじゃな」
「ドサって……」
「はっきり言えない。わしも住民じゃから……東京から千葉に入ると客がころっと代わる。写真を撮る人もいるが、茨城に入ると平気でフラッシュをたく」
「あらら」
「まあ、都会ではとても考えられない……まあ、生涯最後の寄席じゃろうから、大目にみよう」
「ひどいことを言ってるね」
「さて、食いつきはファイヤーダンスという漫才……ひどいものを出すなあ……」
「あれ、大家さんの芸協の仲間じゃないんですか」
「わしは知らん……それでトリは柳家小蝠、例によって蝙蝠の紋付きで登場し、出し物は『禁酒番屋』」
「いかがですか」
「番の侍が酔っていく描写は確か、上々かな。普通の寄席と違って、わずか2時間足らず、中入りを入れてもそれだけというのはちょっと物足りないが、回を重ねて盛り上がるじゃろう」
「次回もあるんですか」
「9月20日、可龍君、里光君、きらりちゃん、それにやはりわしの知らない漫才が加わる」
「今度は君ちゃん付けですね」
「顔見知りじゃから、土産持参じゃな」
「招待券のプレゼントは」
「第1回記念のみ。後は各自で千円をお支払い下さい。なお、チケットは取手市の福祉会館で購入出来ます」
「その後は」
「11月29日、2月21日が今年度の予定。全4回。お近くの皆様、ぜひお越し下さい」
「はい、これまた次回をお楽しみに」

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