3月2日 池袋演芸場

「さて、今日は岡山から夜行バスで帰って来た」
「はい、朝7時半到着ですよね」
「それが例によって1時間も前に着いちゃった」
「……タイトルの池袋演芸場は昼からですね」
「そう……いつもならどうやって時間をつぶすか悩むところじゃが、今日は大丈夫」
「どうしました」
「バスで一緒だった人をくどいて、ちょっと喫茶店でコーヒーでもって……」
「ナンパですか」
「まあ……それで、その後朝食」
「また見栄を張っていい物を食べたんでしょう」
「そう。きつねうどん、370円」
「……見栄を張ってその値段ですか」
「そういう訳で、それから池袋へ出たが、10時前」
「お昼までまだ大分ありますね」
「それで東京芸術劇場で暇つぶし……寄席、池袋演芸場は12時半開演じゃが、11時過ぎに行ったら、もう行列が出来ておったので、昼飯を買い込んで列に加わった」
「ちょっと早いですね」
「まあ今はどこの席でも列は出来る。いいことじゃ」
「昼を買い込んでってことは、例によってビールを飲みながら」
「残念じゃが、池袋と新宿はお酒は禁止じゃ」
「あら、残念ですね」
「上野では鈴本も広小路亭も中でビールを売っている」
「へえ」
「さて、前座はち太郎。『饅頭怖い』を最後まで演じた。前座から長い時間が取れるのがこの寄席の特色。大分雰囲気に慣れてきたというか、堂々とした演じっぷりじゃ。これから個性が……って、まだちょっと早いかな」
「はい。プログラムでは夏丸君が出ないで可女次君からですね」
「『子ほめ』を演じたが、これは前座がよく取り上げている。さすが、ひと味違う世界を作り上げていた。自分流というのが出ているな」
「はい。東京丸・京平
「いつもの漫才。ノリが今一だったかな」
桂米福
「『家見舞』、明るい性格が噺を綺麗にしている。品を失わないのがいいなあ」
「瀧川鯉昇の予定が変更で桂富丸
「お馴染みの『老稚園』。社会批判が加わってくると面白いと思うが、まあ、これはこれで良い」
「はい。林家今丸
紙切り。『芸者さん』、『雛祭り』の後、わしのリクエストで『判官切腹』……季節も合うし、紙切りと腹切りと間違えられたというギャグにも合うじゃろう」
「色々考えていますね」
「後は『相合い傘』と似顔絵じゃ」
「続いて三遊亭圓遊
「『身投げ屋』、生では助六以来かな。人物描写が良く、客席もだまされた。上々じゃな」
「仲トリは春風亭小柳枝
「『干物箱』じゃ。落ち着いていて風格がある。本物じゃな」
「ここでお仲入り」
ぴろきさんに挨拶に行ったら、ちょうど喫煙場に出て来られたので、CDにサインをさせた」
「図々しいってのはお馴染みの大家さん」
「それが左の画像」
「それで、仲入り後、食いつきは」
「そのぴろきから」
「お馴染みのギタレレ漫談
「いつもと台詞が逆になったな…自虐ネタは大いに受けた」
「神田陽子に代わって桂歌若
「『たらちね』。飄々と進む感じが古典にも合っているが、もう一つ山場がほしいかな……」
雷門助六
「『粗忽の釘』から踊り『老松』。釘を打ち込む過程、筋が通っているね」
東京ボーイズ
「昨年リーダーが亡くなって、2人で演じるのは初めて見た。中身はお馴染みのものじゃが、悪くはなかったな」
「そして、トリは桂米丸
「数年前に入院してからは口がちょっと、回らなくなったかなと思っていたが、すっかり普通に戻った」
「元気ですねえ」
「出し物は『タクシー怪談』、マクラの噺が面白かった。ネタは小噺を3つ並べたもの」
「中国地方から帰って、そのまま寄席に行くなんて」
「まあ無謀な計画でしたが、堪能しました」
「はい」

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