1月20日 千葉市取材(その3:千葉公園〜市美術館)

「さて、千葉公園へ戻ったが、右の写真は架橋訓練場跡
「お爺さん、確か岡山の軍隊で架橋訓練を受けたんですよね」
「そうじゃ。爺さんの受けた訓練は、川に鉄の船を浮かべ、その上に板を乗せてさっと渡るというもの。写真のような土台を作るのは、また違うのかも知れない」
「実際には分からないんですか」
「岡山でも実際の訓練を経験した人はいないらしい」
「語り伝える人がいないんですね」
「前回紹介した川光倉庫気球連隊についても、市内の学校でも教えていないそうじゃ」

「上の写真も公園内ですか」
「こちらは荒木山という。こちらは鉄道連隊が演習をした場所で、ここではラッパの訓練が行われたので『喇叭山』とも呼ばれたそうじゃ。戦死した荒木大尉の銅像が置かれたので荒木山なのじゃ」
「銅像があるんですか」
「戦時中の物資不足のために金属回収で無くなってしまった」
「全てを失った時代なんですねえ」
「さて、市の戦跡廻りはここから千葉駅まで歩いて解散、合計6キロちょっとのコースだという」
「大家さんは」
「わしは千葉城へ行くことになったのでここでお別れ、南へ向かった」
「お城じゃなくって神社の写真が出ていますよ」
千葉神社。これは爺さんと深く関わった神社なのじゃ。例えば最後に行く『羽衣の松』は、この神社から素晴らしい松を移植したものじゃ」
「へえ」
「実はそれにも裏があるが、それはまた次回」

「すると、上の左がその神社ってことですか」
「そう。本殿じゃ」
「右は」
千葉中央区役所
「千葉には区役所もあるんですか」
「色々あるのじゃ。この上の方、9階に市の美術館があり、ちょっと見学に寄った。時間がないので明治の頃の新聞『芳年・芳幾の錦絵新聞』のみにしたのじゃが、なかなか面白かった」
「さて、それでようやく千葉城に到着ですか」
「はい、それは次回」

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