8月8日 浅草演芸ホール・夜席
「今日は浅草演芸ホールへ。写真は右が演芸場入口。左下はすぐ脇に祀られているはなし神という神様」
「どうでもいい写真」
「さて、小遊三師匠とお話をしているうちに夜席が始まってしまった……くわしくは昼席の方をご覧下さい。『子ほめ』を演じている声は可女次君じゃな」
「前座さんだね」
「よく勉強している。大物になるかも知れないぞ」
「三笑亭月夢」
「四度目の結婚からアメリカ旅行へつながる漫談」
「コントD51」
「お馴染みのお婆ちゃんコント」
「三遊亭遊史郎」
「代演だが、分かっていたのでお土産を持っていった。『転失気』だった。後ろでお爺ちゃんが孫娘を連れてきていたが、『転失気』の正体を先に話してしまうと興味半減ですよ」
「三遊亭圓馬」
「『鰻屋』、客がただ酒を呑もうとして行く訳だが、もし鰻裂きの職人が戻ったらどうするのか……そうした細かいところまで台詞の中にあった。ただ、落ちの前で一度鰻を放してしまうのはどうだろうか……」
「ボンボンブラザーズ」
「お馴染みの曲芸」
「三笑亭可楽」
「こちらもお馴染みの世相漫談」
「三笑亭笑三」
「お馴染み夏の定番、海へ山へ」
「Wモアモア」
「漫才じゃが、客席にいた近所の豆腐屋とかいう親父がやたらに口をはさむ。すっかり白けてしまった。どなりつけようと思ったが、演者の方が叱ってくれた」
「三遊亭遊三」
「前記の客がさわいでいて、何を聞いたのか分からなくなってしまった」
「仲入り後の食いつきは三笑亭恋生」
「『魚根問』、新しい物を沢山入れているが、ほとんどネタ割れだったかな」
「松旭斎小天華」
「これもお馴染みのマジック」
「桂小南治」
「『唖の釣り』、本人が説明したように、テレビでは出来ない差別用語が出る。落語は200年の歴史、テレビはたかだか50年余り。落語が泣いている」
「桂歌春」
「人気者なので雑談でも大いに受けていたが……ちょっと食傷気味……ストーリーのしっかりしている噺と雑談が同じ数ではねえ……やはり噺を聞きたいなあ」
「江戸屋まねき猫」
「テレビショッピング風に動物物真似を紹介。演出に色々工夫をこらしているねえ」
「古今亭寿輔」
「『釣りの酒』、小南治と釣りつながりになるが、前半の家で呑む場面だけ。枕から嫌々喋っているような雰囲気だが、やはり本題に入ると変化しているのだなあ。やはりこの人も優れた演者であることが分かったぞ」
「松乃家扇鶴」
「粋曲……この人の尻上がりの『ネェ』……わしはいただけない」
「さあ、トリは三笑亭夢丸」
「『出世夜鷹』、師匠にご挨拶するのが今日の目的だったが、夏丸君にお願いして土産も渡しておいた。実にいい雰囲気だなあ。江戸らしい噺だし……来年の『新江戸噺し』はこの線でねらってみようか」
「はいそういう訳で」
「中だるみがありましたが、夢丸師匠だけで満足したということで」
「10時間にわたる寄席の1日、無事終了いたしました」