３月３日　勝山雛まつり

「さて、どうも具合が悪くて会社を早退した
「それで」
「折角時間があるから、出掛けたのが勝山の雛祭りじゃ」
「勝山って、どちらです」
「真庭市勝山、津山からは西へほぼ真っ直ぐじゃ。岡山からなら２時間20分余りかかる」
「各家で、歴史的な雛人形を飾っているとか」
「古いのは江戸期、昭和初期のものでも歴史的人形じゃな。手作りの新作も含めて、それぞれの家で飾った物を公開しているのじゃ。全部で160件の家々、中には１件でいくつもの人形を飾っている所もある」
「右上の写真は」
「市役所の支店にある駐車場。左奥の水車で水を汲み上げ、手前に見える流れを作っている。ここから雛を飾って雰囲気を作っているぞ」
「それで、ずっと見学したんですか」
「一通り見学させていただき、そばの寺等も見たが、これはいずれ紹介するかも知れない。左の写真は、町の中、岡山では有名な『御前酒』の蔵もとじゃ」
「……やっぱり酒になっちゃうのね」
「ここへ来なければ手に入らないという酒を試飲させてもらったが、味はいい。コクがもう少し欲しいな。口当たりが軽いと感じるが、後味は案外ある……要するに、わしにとってはもう一つ何かが不足している。まあゆっくり来れば、ゼリーなどを含めて50種類もの商品があるから、また来てみよう」
「はいはい。結局雛祭りの報告じゃなくって、お酒の話になるのね」
「ううん……これが宿命というものじゃろう」
「さて、右は寅さんのロケ地という立て札」
「寅さんといえば」
「『男はつらいよ』のシリーズ、最終作が津山を舞台に撮影されたのじゃ。ここが西の端になるのかな……」
「他にはどこがあるんですか」
「昨年の１１月１１日付けで、町の中央と東の端と思われるロケ地を紹介している。参照してくれ」