1月4日 お江戸日本橋亭

「今日はお江戸日本橋亭の『お江戸寄席』へ行ってきた」
「前座は立川吉幸
「『平林』を演った。談志が『なぜこれをいちはちじゅうのもくもくと読むのか納得がいかない』ってんで、見事な演出をしていた……というのを本で読んだだけなので、演じてくれるかと思ったが、あっさりとこの読み方がでてしまったな」
「不満ですか」
「いや、出来はまずまずかな」
「続いて神田阿久鯉の講談」
「『柳沢昇進録』じゃ。落語であれば仕種や台詞がわざとらしいというところじゃが、講談はこんなものじゃろう」
「不満ですか」
「いや、出来はまずまずじゃな」
「続いて桂小文治の落語」
「待ってましたってんで『七段目』、鳴り物入りで演じるのが多いが、久しぶりに抜きで演じた。芝居の仕種、顔つきで見せる、すばらしい高座じゃ」
「不満ですか」
「馬鹿者、不満な訳があるまい、大満足じゃ」
「続いて昔々亭桃太郎
「それが、出囃子が違う……あれ、と思っていたら、楽屋でゴタゴタしている。出てきたのは再び小文治師匠じゃ」
「どうしたんですか」
桃太郎師匠が行方不明なのじゃ。夜逃げをしたんじゃないかってんで……代わりを務めるのは小文治師匠以外考えられない。当然出し物は『替り目』じゃ。これもなかなか良かったぞ」
「そこで仲入り」
「と思ったら、『桃から生まれた桃太郎』の音楽が流れてきた。桃太郎師匠が到着したのじゃ。出番を1時間間違えたと素直に謝って、出し物は『お見合い中』。師匠らしい高座で、途中で次に何のギャグを入れようって考える不思議な間があったりした」
「仲入りの後は青年団
「病院と葬儀屋のコント。お正月からとんでもない奴らだね」
「そしてトリは三遊亭好楽
「1日のテレビ『大笑点』が大変だったという枕。前日にホテルを用意してくれたのだが、ホテル到着が2時半、ホテル出発が3時50分だったとか。それでテレビをやって、翌日・翌々日と落語会があって、今日は目がくぼんでいかにも疲れている様子じゃった」
「人気者は大変」
「そうじゃな。出し物は『目薬』。まあいい出来かな。薬を手に入れるまでのプロセスが長く聞かせた」
「全体には」
小文治師匠が素晴しかったな。まあ、折角の笑点メンバーじゃったからサインをもらおうと思ったが、正月興行が続いていて忙しそうなので断念。笑点の手ぬぐいなど4本ほどもらってきた」

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