12月23日 黒門亭(菊之丞2席)

 前座の鈴々舎馬るこは『たらちね』。声の張りはいいな。時間がなかったのか、名前を聞いた後は省略と早い口調じゃった。時間配分を勉強する必要があるかな。
 柳家初花の『午後の保健室』。もちろん喬太郎の名作じゃ。3、4回聞いたが、やはり喬太郎の高座はインパクトがあった。一昨日の『百人芸』を非難したが、この噺はそうでないとインパクトが薄い。初花のも面白かったが、怪しい人物達の雰囲気がもっと出せるじゃろう。まだ磨かれそうな噺じゃ。それにしても、喬太郎の噺が小さな世界ではなく、歴史に残ってくる可能性を示唆した一席じゃったな。
 この日は菊之丞2席。まず『干物箱』じゃが、普段の寄席では省略されている部分までたっぷり。堪能した。
 仲入り後は柳家小権太の『時そば』。そば屋が台詞を言う時に、手は膝の上なのじゃが、今そばを作っているはずじゃ……仕種は要らんのじゃろうか。
 最後は菊之丞の『百川』。爆笑の嵐! 『うんひぇっ』という返事から、こんなに面白いとは……圓生金馬文朝らを聞いたが、こんなに笑ったのは初めてじゃよ。

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