9月28日 映画「SHINOBI」

「今日は夕方からお江戸日本橋亭へ出掛ける以外予定無し。一日暇だと日記に打ち込んだら、柏の映画館の切符を用意するからぜひ……って連絡が入った。すぐに出掛けたが、3本の映画をやっていて、好きなのに入っていいという……それなら『シンデレラボーイ』を見たかったのだが、映画館到着が10時28分、『シンデレラボーイ』は10時から始まっていたので断念」
「いつも一テンポずれていますね」
「連絡をもらってすぐに出掛けたのじゃぞ。まあそれで『奥様は魔女』か『SHINOBI』ということになる。入り口に近いのが『SHINOBI』で、ちょうど10時半から始まるというし、主演がちょっと関わりのある人なので、その義理から結局これを見ることに決定した」
「前置きが長い」
「原作は山田風太郎の『甲賀忍法帳』かな……そもそも彼の原作はどれも忍術合戦が面白いという作品で、もちろん映画では特撮を駆使して忍者の戦いを見せていたが」
「イメージと違いました」
「昔日活でくの一シリーズを映像化していた。あれはまたエッチな忍法ばかりを集めて、戦いそのものは下らないというものが多かったが、風太郎忍者の映像化としてはいいパターンだったな」
「そうですか」
「今回はくの一もエッチな忍法は使わなかった。キスをしたら毒が移るという、その程度じゃ」
「何を期待して行ってるんだか」
「別に期待している訳ではないが、していないという訳でもない。日活物は忍法を使うと、字幕で『忍法○○』って出ていた。それが笑えた」
「大体今回はテーマも違うような」
「そうじゃな。小田切君と仲間さんの愛に中心を置いたので、ピントがぼけてしまったような気がするな。二人の愛も出会い、戦うことになったとまどい、その中での再会、そしていよいよ二人の戦い……ネタばらしになるのでやめておくが、この愛も描き切れたとはいえないなあ」
「じゃあ、がっかり」
「そうでもない。映像の美しさはなかなかのものじゃった。忍者の住む山奥の景色が四季折々の変化を見せていた」
「ではまずまずという評価で」

inserted by FC2 system