2月13日 いかっく堂閉店

 講談でおなじみ田辺一鶴先生の古書店「いっかく堂」が閉店。このニュースを聞いて、1月に行ったら、1月の予定が終わって、後は2月だとか。そこで、2月6日(日)に出直し。やっぱり閉まっていたが、携帯の電話が貼ってあったので電話をすると、すぐに来て頂き開店、一鶴先生にも連絡をしてお会いすることが出来ました。
 ところが、せっかくのチャンスなのに、こちらにアクシデント。午前中仕事で、午後からあわてて家を出たため、家内にお小遣いをもらうのを忘れてしまったのです。5千円しかないのに、往復の電車賃が1500円もかかる。デンシャ賃が高いデンシャ(田舎)者の辛さ。
 さて物色してとりあえず選んだのが、昔の雑誌「落語など」、創刊号を入手していたので、千円前後とにらんでいたのですが、何と3千円。小澤幹雄のクラシックの本、千円と見込んでこれは正解。今輔の書いたもの、千円とにらんだのが2千円。米朝師匠の文庫本、5百円と目をつけたのが8百円。落語の評論本が五百円と思って大当たり。以上7300円、一部カットして師匠との交渉で少しずつ下げてもらい、ド田舎から来たことをアピールして、3500円にしていただいた。
 9日10日の最終バーゲンで閉店。9日は先生の誕生日でもあり、ぜひ行きたいところですが、7時までの残業が予定されているので10日に出かけました。残念ながら店が閉まっている。電話番号も書かれていない。しまった、前回のメモを持って来なかった。8時までやるとおっしゃていたので、1時間ほどそこらをぶらぶらしていたのですが、結局会えませんでした。置き手紙と手土産を置いて帰りました。電話をいただきましたが、自宅まで1時間半も掛かるため到着前に家内が応対、これも残念!
 そのお電話で、13日の日曜日、12時から最終売り出しをするということで、今度は小遣いもしっかり持って出掛けました。午前中は仕事があって、それから出掛けたのですが、12時半前になってしまいました。すると、誰もいない。電話をしたが留守電。昼食をしてまた行ったがまだいない。2時になるので、もうあきらめようと思ったが、もう一度最後に電話をする。テレカがもう切れる……スリルとサスペンスを味わいつつ電話をすると、見事通じた。
 お店で先生と再会。先日の詫びをいただき、芸談を伺う。今夜、妖怪達のいくさを描いた講談を演るのだが、その陣立ての言い立てに7分きっかりを予定しているのに、10秒余りオーバーするとか……
 先日古本を積んでいて二階から落ちた人がいたが、みんな、一鶴先生に違いないって青くなったとか……芸談じゃないね。
 先生、本を整理しながら「売りたくない」って仰っていました。
 クラシックは予約済みだというので、本は円菊師匠関係と柳昇師匠のものをゲット。円菊師匠は正直言って好きではなかったのですが、菊乃丞師匠のお師匠さんですからね。一方柳昇師匠は、生前から4、5冊の本は持っていたのに、とうとうお会いしてサインをいただけなかった。だからサイン入りをゲット……8千位の本を選び、他を見ていると、先生から、
「そこの棚は2割引きでいいよ」
 とのお言葉、ありがたく仰せに従うことにしたのですが、さて、支払いになると、全部で5千円でいいよ、ってんで、2割どころではない割引をして下さいました。これらの資料をもとに、更なる充実を図って参ります。
 その後サインを頂く(右上)。先日9日がお誕生日で、七十六歳かな(?)、まもなく無事芸能生活五十一年になります。私に下さったのが、「芸能生活五十一年」と書いた第一号だそうです。

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