ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」

 ラヴェルってなかなかセンスのある人ですね。「ボレロ」が同じ音でリズムもテンポもメロディも調整も変わらない。だんだん和音が広がって、ボリュームアップするだけ。東フィルの人達もあまり演奏する機会がないって言っていました。生で見ていると、この楽器がやってるなってんで面白いと思うのですが、CDではそこまで理解出来ないので、3枚持っているのに買った時以来出したことがないような気がします。ラヴェル自身の指揮も持っているのですが、モノラル録音で音色の面白さが不足しています。
 さて、こんな作曲家だから依頼されたのが「左手のためのピアノ協奏曲」、戦争で右手を失ったピアニストのための作品なのです。
 普通の「ピアノ協奏曲」もあります。これはご存じですね。「ゴジラ」のページを参照……
 さて、本日取り上げるのは「亡き王女のためのパヴァーヌ」。これが実は冗談音楽だって知ってました?
 発表された時からどの王女のために書かれたのだろうって色々な考証がなされたのですが、結局分かりませんでした。そのはず、そんな王女は存在しないのです。
 タイトルは「Pavane pour une infante definte」、韻を踏んでいる語呂の良さがタイトルなのです。誰かそれを生かした駄洒落タイトルを付けてくれないものでしょうか。

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