P.D.Q.バッハ放送局

 さて、P.D.Q.バッハ最初のアルバム「放送局」に入っている作品を追加紹介。
 「無伴奏ピアノのためのソナタ」、ピアノで無伴奏とうたっている作品は世界でもこの1曲だけでは……さて、P.D.Q.バッハが使っていたピアノが、ブルックリンの町中で見つかったのです。そのピアノの音色を聞いてもらおうという試み。ところが、家の解体をしていて見つかったため、道路に面しており、美しいメロディを奏でているのに、車は通る、工事は始まる、近所で夫婦喧嘩は始まる、やがてベートーヴェン第9の「おー友よ」を歌いながらやって来た酔っ払いがからみ始める。
 「七重騒曲」、ベートーヴェンの作品なのだが、音を外したり、譜面代を倒したり、長い音の後で全員がはあっと息継ぎをしたり、最後はテンポが取れないので「ヘイ」と声を掛け合う。
 そして、傑作なのが「破綻調フーガ」、P.D.Q.バッハの使っていたオルガンが発見されるのですが、これが何とミシシッピに浮かぶショー・ボート。曲は「ボルガの舟歌」による見事なフーガなのですが、途中途中で「ポーッ」という間抜けな蒸気音が入るのです。
 ううん、よく出来ているなと思っていたら、その後出たレコードは更にスゴサを実感するものになっていたのです。
 曲名は全て私の意訳です。

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