山本直純

 山本直純が日本フィルを指揮した冗談音楽の演奏が、追悼CDとして出ています。
 ベートーヴェン
の交響曲第45番「宿命」、第5と第9をかけたものという番号でしょう。
 ピアノ狂騒曲「ヘンペラー」、もちろん「皇帝(エンペラー)」の変な奴という意味。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン狂騒曲「迷混」。「迷混」というのは、メンデスルゾーンのコンチェルトを「メンコン」という洒落。
 曲は黛敏郎の「題名のない音楽会」で演奏したものと同じ部分も多いので、宮川泰も協力していると思います。曲はもちろん、それぞれのメロディをメインに、違うメロディを乗せたりしまう。対位法をよく使っています。
 「題名のない」で面白かったのは、ベートーヴェンの「月光の曲」にヴァイオリンが「荒城の月」を重ねる演奏。そういう面白い番組だったのに、武田○矢になって、最低の音楽番組なりました。「ボクはクラシックは分かりません」と言って音楽番組の司会をするような奴で……20世紀を代表する音楽でも同じ、結局20世紀最大の名曲は「贈○言葉」だってんだから……がっかりしていたら、羽田さんになって、ほっとしてまたつきあいが始まりました。その代わり私の仕事が忙しくなって、3、4ヶ月に1、2回しか見ることができない……さびしい。羽田さんの編曲は「ビートルズ」のページにあります。
 あ、CDですが、プロコフィエフの「ピーターと狼」が入っています。もちろん普通の演奏……ただ語り手が古今亭志ん朝だというのは、我々にはたまりません。途中で落語になったり、タヌキが出て来たり……原作にないくすぐりも登場します。バーンスタインの語りも話題になったが英語じゃ分からないし、小沢のは真面目すぎるし、後は女性タレントのとガチャピン&ムックの語りを持っています。
 なお、演奏は1967年から69年にかけて東京文化会館で行われた演奏会のライブ録音です。

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